無限のエネルギー!(cv若本

はい、本命の企業から不採用通知が来たので、ちょっと……いやかなり凹んでる少柴です。
年内には内定もらえそうになくて、かなりヤバイです。
もう、実家しか無いのか……


まあ、内輪の事情は置いといて、ブルードラゴンのレビュー書きます。
最近のRPGはアクション要素取り入れたり、独自のシステムを色々盛り込んだりと、かなり奇をてらった要素の強いソフトばかりが氾濫してます。
しかし、ここに来て坂口という人は非常に古いタイプのRPGを作りました。
そもそもRPGというのは、TRPGのことを指し、コンピューターゲームRPGが出始めた頃から、テーブルトークと区別されてきました。TRPGとは一つのルールの下、自分でキャラクターを作り、自分でキャラを好きなように成長させ、そのルール(世界観)とシナリオ(GM)のもと、自由に役割を演じるというゲームでした。
コンピューターゲームに移行してからもそれは活かされてきたのですが、日本で売れたゲームは、キャラクターを作るという部分を、ルールとシナリオのためにクリエイターに依存する傾向にありました。
キャラクターの役割は決まっており、あるいは成長のさせ方まで決まっているゲームもありました。自分でゲームを動かしているというより、シナリオをゲームしながら読む、といった形式に染まりつつあり低迷した頃もありましたが、それを逆手に取った自由度の高いRPGが盛り返し、元々のRPGに近いものが復活してきました。
それでも、クリエイターの作ったキャラクターを売り物にする、という場所からは離れがたく、現在もこの傾向は続いています。
一応、ブルードラゴンもこの形式に当てはまっています。そもそも、坂口という人は、ファイナルファンタジーでシナリオ、キャラクター重視のRPG一時代を築いた人ですので、そこから離れることは無理な話なのですが。しかし、やり方が違いました。
最近はキャラクター以上にストーリー、シナリオを重視する形式のためか、情報誌、CMなどで、ストーリーについてユーザーに大まかな部分を露出する傾向にありましたが、ブルードラゴンはそういったことをやりませんでした。公式HPでも、システムやシナリオに触れず、ユーザーはほとんど白紙の状態のまま、ソフトに向き合うことになったのです。
シナリオは、わからないほうが面白い。
実際にやってみれば、ありきたりに見えるストーリーなのですが、前情報が無かった分、新鮮に見えるのです。
キャラクターについても多くを語らず、非常にシンプルに作成された分、プレイヤーは感情移入しやすく、ゲームの目的に沿ってプレイしやすい。異常な過去も、出生の秘密もない。面白みのないキャラクターといってしまえばそれまでですが、キャラクターを重視した商法に対するアンチテーゼとも言えます。
システムについても、成長の自由度は高く、それぞれのキャラクターを自分の思うとおりに役割を演じさせることが出来ます。主流となっているRPGの形式だと、それによってシナリオに齟齬が起こる場合がありますが、それはキャラクター性を重視しすぎたために起こることで、そういったRPGを生み出す一因にもなっていました。
ブルードラゴンはキャラクターのレベルの成長に合わせて、シナリオ上でのキャラクター自身の成長させ、そのシナリオを見せることで、プレイヤーの成長も促していたように見えます。
これは非常に古いやり口です。
しかし、その古いやり口にはまってしまうあたり、古きよき時代のゲームを復興するクリエイターの存在というのがいかに有難いか、それを解っていただきたい。


まあ、堅い話はここまで。
端的に言うと、すっげー面白かった。
ていうか、クリアしてもやりこみ要素満載なので、まだまだ続けますよ!
一番面白かったのはキャラクターの成長性の自由度でしたね。
自分の場合、主人公を接近戦最強キャラ(TRPGやるたんびに格闘の鬼といわれてた面影)、ヒロインは攻撃魔法タイプ、ライバルを連続魔法使用可能な回復、サポートにしつつ、マスコットを防御主体の壁、姉御は素早さを強化して攻撃とサポートどちらにも使えるバランス重視のパーティーを作りました。
ていうか、主人公強化しすぎた(笑
通常攻撃全体化+連続攻撃+攻撃チャージ可能+クリティカル率アップ+クリティカルダメージアップ+HP吸収+mp吸収というスキルの鬼コンボで、雑魚はほとんど一撃。取り逃がしても連続攻撃技能で間髪いれずに二発目が。ダメージ食らってもHP吸収でノーカウント、ボス戦でMP不足に陥っても、通常攻撃で十分に回復できるという、ワンマンキャラに。
ひ、一人で十分なんじゃ……
成長率は一緒なので、他のキャラも同様に……という訳には行かないのが難しいところ。
バランス重視でパーティを作ってきたので、主人公以外は、一人欠けるとちょっとまずい。
なんで主人公ばっかりこんなんなったんだろう?
一点突破なキャラが好きだから、それぞれそんな様に成長させてきたつもりだったのに。
やっぱり通常攻撃スキルが優遇されてるんだろうか……
シナリオのほうは上で挙げたとおり、ありきたり……と言っては失礼かもしれませんが。しかし、そのありきたりなストーリーの大御所だけあって、要所要所に盛り上げる演出を入れるのは完璧。
主人公の覚醒シナリオは、久々に燃え上がってしまいました。
なにより、声優さんのキャスティング、演技も素晴らしかったですね。
確か、FF9で会社を辞めた坂口さんは、キャスト付きのRPGを作るのは初めてなんじゃないかな。
悪役には若本規夫さんが起用されており「また若本か」といった感じで、キャラクターより声優の力で演出しようとしているように見えていたのですが、シンプルながらもしっかりとキャラクターを作りこんでいるおかげで、キャラと声がしっかりマッチしてました。
キャラクター、メカ、モンスター、総デザインを鳥山明先生が行っていたのですが、誰でも楽しめる世界観を作れるデザイナーさんって、ホント鳥山さんぐらいしかいないんじゃないだろうか。
特にメカに関してはDQではあまり出来ない分、内部の詳細まで作りこんだり、合体変形ギミックまで考えてあったり、恐ろしく気合の入ったデザインばかり。
敵メカが壊れた時なんか、うわーこんな風に作ってあったんだー、とか、装甲版の重なり具合なんかが非常に細かく表現されており、年甲斐もなくうっひゃー、と興奮してしまいました。
植松伸夫さんの音楽も最高。これはFFばっかりやってきた環境に依存すると思いますが、あの人の先頭音楽は、なんというか聞いてて飽きません。ボス音楽も私の好きな、FF7の「さらに戦う者達」にヴォーカルがついた感じで非常にグッド。しかもヴォーカルはディープパープルのイアン・ギラン。曲調もIRON MAIDENっぽくて、素敵でしたね。
ちょっとどうかな……っと思ったのはラスボスの曲だけでした。コーラスは日本語より、片翼の天使みたいにラテン語とかにしたほうが良かったような気が……
キャラの名前連呼する場合は、日本語だと子供向けな気が……っていうか元々全年齢対象ですから、その辺のバランスですかね。


以上、かなり長々と書いてしまいましたが、ブルードラゴンの感想です。
さーて、これからまだまだプレイしなければ。
しかし、金銭事情から今週発売の地球防衛軍3は買えそうにないなー。
DOAX2と違って、ブルードラゴンは売る気にはなれないし、地球防衛のために売るのもなんだかなー、という感じなので。
一応、ソフト一本買えるだけは温存してあるので、来週ビョンホンを買います。
南国リゾート、RPGと来て次はTPSだ。ホント360は天国だぜ、フゥハハハハハー!