アーマードコアfA 天敵への報復者たち

プロローグ

アルテリアカーパルス。
空を飛ぶ人類の揺りかごにして墓場、クレイドル03を襲撃し、撃墜した二人のリンクス、オールドキングとストレイドの二人に対する制裁が行われた場所。
しかし、リンクスの統括機構であるカラードのランク1〜4を揃えての総力戦も、二人のイレギュラーの前に苦戦。いや、成す術も持たなかった。
遭遇時に射突ブレードで落とされたランク1、オッツダルヴァを皮切りに、ローディーがアサルトライフルの餌食となり、ウィン・Dが壁面に釘付けにされ、リリウムは最後まで時間をかけて弄ばれた。
もちろん、イレギュラーたちも無傷とは行かず、オールドキングは致命傷を受けていた。ストレイドもアサルトライフルを撃ちつくした後、右腕は盾として使い、パージしている。
ただ、ストレイドの損傷はそこまでだった。
数の差で半ば撃墜まで追い込まれたオールドキングと条件は同じであるはずだが、結果の差は純然たる力量の差を示していた。
今際の際に、オールドキングはストレイドに己がかつて率いていた武装テロ組織リリアナの連絡コードを託し、没した。
企業から独立し、来るものを拒まず落伍者たちの巣窟として肥大化し続ける都市、ラインアークの中でも武力による企業への反抗を掲げ、実行を続ける危険な集団である。
かつては試験運用中の無人クレイドルを占拠したこともあり、それを阻んだのも当のストレイドであったはずだが、おおむね目的とするものは同じということで、彼を受け入れた。
資金、対外交渉、いわゆる組織的なバックアップを手に入れたストレイドは、カーパルスでの制裁劇から三日後、間をおかずに企業から差し向けられた虎の子のアームズフォート、アンサラーを苦も無く撃墜すると、狙いをクレイドルに絞り企業連への本格的な反抗活動へと移り始めた。
いや、反抗活動などではない。
最悪の反動勢力ORCAですら顔を背けたくなるような、人道、倫理にもとる虐殺と略奪と蹂躙と陵辱を空に住む人類に向けて開始したのだ。
彼は最早首輪のついた山猫でも、ORCAでもない。
人類種の天敵、狂った迷い子。
ストレイド。

無論、それに対抗する戦力が無いわけではない。
企業連は対外交渉を得意とする王小龍を中心とした反抗部隊を設立。BFFの大株主であるGA主導で、戦力を増強し続けるリリアナへの組織としての対立活動を行っている。粗製と呼ばれ、最底辺からカラードの上位まで上り詰め、カーパルスの制裁劇で撃たれたローディーを崇敬するNew Sunshineプロジェクトの若手リンクスたちがその主力だ。彼らの暴走しがちな復讐心をなだめながら、彼は外堀からリリアナを追い詰め始めている。
一方でストレイドを語る上で無くてはならない女性も、彼に対する抑止力として動き始めていた。
霞スミカ。
カーパルスでは体調不良からオブザーバーとしてカラード側についていた彼女は、劣勢を知るや監視の人間に傷を負わせて逃亡。以降はORCAに身を寄せることになる。
セレン・へイズの仮名を再び捨て、自らリンクスとして育て上げたストレイドを抹殺するため、ORCAの司令塔メルツェルと共に独自にストレイドを追い続けていた。
トップであるマクシミリアン・テルミドールが消息不明になって以降、組織としてのバランスを欠いたORCAは空中分解の危機に瀕しながらも、人類の解放……宇宙への道筋を開くため、その最大の障害である彼を追いつづける。
そして、ネットワークのアンダーグラウンドでうごめき続ける影がもう一つ。
モンテクリストと名乗るその男は目ぼしい独立傭兵にメールを送り、出所不明の法外な報酬で目的不明なミッションを依頼していた。
いかにも胡散臭い男ではあるのだが、独立傭兵の中でも一桁ナンバーをもつロイ・ザーランドが全面的な協力関係にあり、むしろロイに着いていく形で徐々にではあるが勢力を拡大している。
カーパルス制裁より2週間。
残るクレイドルの数はあと10基。
送られてきたメールは3件。
君の回答は?


for企業連

「お集まりの諸君、王小龍だ」
GAが地上で展開している野戦会議室に白髪の老人が現れる。
BFFの策謀家として名高い男だ。
「君たちに依頼したいことは一つ。クレイドルへの送電施設であるアルテリア・コルドロンがリリアナによって襲撃を受けているとの情報が入った。一時侵攻は現地の勢力で撤退させたものの、奴らは部隊を再編し、第二次侵攻の準備を進めているらしい。そこへ先手を打って奴らを襲撃、全滅させてもらう」
会議室のモニターには、アルテリア施設から離れた渓谷に野戦築城しているリリアナの航空写真が映し出されている。
「この映像を最後に偵察機は落とされた。敵も警戒はしているだろう。だが所詮はノーマルの寄せ集めだ。リンクスを用いれば戦術の一つも必要ではない。ただ、地形には注意してもらおう。渓谷の内部はかなり入り組んでいる。狙撃手にとっては非常に悩ましいシチュエーションだよ。近接型のチューニングが望ましいな」
戦術はいらぬと言っておきながら、より有効な勝ち方を考えているのは策謀家としての性質か。
「それから、やつらどこから調達してきたのか、数基の大型MTを配備している。左右への回避のとりづらい状況だ、上下動の機敏な逆関節か、相応のチューニングを施していきたまえ。修理費を重ねたくなければな。現地ではGAのサンシャイン部隊がすでに君たちの到着を待っている。選択は自由だ。ただ、アルテリアが落とされれば今のジリ貧状態では、堕ちるクレイドルも少なくは無いだろうがね」
嫌味めいた口調で締めくくる王。
なにか質問は?とでも言いたげな目線でこちらをうながしてくる。
ずいぶんとお膳立てが揃っていて、半ば強制的な勢いも感じられるのだが、一応選択の余地はある。
さて、どう答えたものか。


ForORCA
「ミッションを依頼する」
待ち合わせの場所には若いようでいて、老獪な貫禄を持つ日系の女が現れた。
彼女が今のORCAメッセンジャー、霞スミカなのだろう。
「目標はリリアナが占拠した衛星破壊砲アーネンエルベ。アレを奪還してもらいたい。だが、あれ自体の破壊は許さんぞ。被害に応じて報酬から差っぴかせてもらう。以上だ」
それだけを告げると、彼女はそのまま去ろうとする。
「悪いが、次の待ち合わせがあるんでな。それに長く留守にしておくわけにも……こちらの内情など気にするな。報酬はしっかり用意する。受ける気があるなら、集合ポイントへ時間までにやってきてくれればいい」
よほど忙しそうに、腕にはめた古臭い時計を何度も確認する。
「今のところ、リリアナが擁しているリンクス、ネクストは『アイツ』だけだ。ノーマル相手の楽な仕事だよ。ただ、誰もそちらに割く戦力を持っていないから、放置されていただけだ。だが、十時間前にあれの動作が確認された。どうやらクレイドルを打ち落とすつもりらしい。だが、アレで撃ち落すべきは、他にあるのでな。いまや私もORCAだ。その最終目標に、手を貸しておかなければならん」
胸ポケットから煙草を取り出すと、箱から一本取り出してくわえ、火をつける。
「アイツもそのつもりだと、私はおもっていたんだがな……いまいましい」
フィルターを噛み千切るのではないかというほど、彼女は強く歯噛みする。
「なんだ? お前には関係のない話だろう……いや、すまん。気が立っていてな。どうにもあそこは個人主義者が多すぎる。組織として今まで成り立っていたのが不思議なくらいだ。まともなのはメルツェルと銀翁、あとはバカ一人ぐらいか。新改は何を考えているのかよくわからんし、ハリは駄々っ子そのもの、エメリーもあと少し気を利かせてくれれば……」
片手でいらだたしそうに髪をかきむしると、気障りになったのか髪を束ねなおす。
「本当に関係のない話だったな。まあ、ミッションについては分かってくれただろう。アイツの心配ならしなくていい。バカを一人ぶつけてある。派手な男だからな。陽動にはもってこいだろう。ただ、時間をかけすぎた場合はどうなるか知らんぞ。お前の腕次第だ」
健闘をいのる、と言ってこちらの肩をたたき、彼女は足早に去っていった。
作戦開始の刻限までまだ時間はある。
さて、どうするべきか。

For Unknown
「ミッションを依頼させてもらう」
ネットの怪人物、モンテクリストの呼び出しで、集められた面々は現れた二人の男の姿を見て息を呑んだ。
一人は言わずと知れた独立傭兵の雄、ロイ・ザーランド。
もう一人は彼に押される形で現れた車椅子の男。
全身に包帯を巻き込んで片目を塞いだ西欧系の顔立ち。黒髪を前に垂らし、手入れの行き届いていないぼさぼさの黒髪をそのままに、黄金に近いブラウンの瞳を異様なまでにぎらつかせた男。
彼がモンテクリストなのだろう。
もはや喉も機能していないのか、かけられた言葉は機械を通した合成音声だった。
「フン、驚いているようだな。無様なこの姿にか、私の顔を知るものがいたか、それとも両方かな?」
自嘲気味にモンテクリストは頬を引きつらせる。微笑、嘲笑を浮かべることすらままならないらしい。
「まあ、いい。話を続けよう。ロイ」
「了解、伯爵」
役になりきっているのか、車椅子の男を劇中の通称で呼ぶロイ。彼の手が狭い室内に備え付けられた端末を操作し、プロジェクターに画像が映し出される。
「ミッションの目標はアスピナ機関が所有するロンバルディア第五研究所の護衛だ。……まあ、そうイヤな顔をしなくてもあそこがどういう場所かはよく承知している。AMS機能の拡張とは名ばかりの、人形兵器を生産するためのサナトリウムだ。CUBEなどいい例だったな。……知らんか、新参は。茶番を演じるためとはいえ、当て馬としてはいい仕事をしてくれていたのだが」
「話がずれてるぜ、伯爵」
「……まあいい。ともかく、あそこで研究されているモノが、私にとっては重要なのだ。いや、もうすでに契約は交わしている。私の所有物が一時的に保管されているのだ。来るべき日のために残しておかなければならないのだが、いささかかさばるのでな。手元に置いておくにも企業の目が厳しい。そこで、君たちにはアスピナに雇われたという名目で、民間からあそこを守ってもらいたい」
民間、といえば民間だろう。ストレイドの登場で、地上で企業によって労働力としてのあつかいしか受けていなかった民間人達の武力蜂起が活発となり、いままで積み重ねられてきた企業への鬱憤が企業へそのまま向けられているのだ。
名だたる非道を行ってきたアスピナが目の敵にされているのも、無理のない話だ。
「彼奴らは取りまとめた金で他の独立傭兵を雇ったらしい。とはいえ、この重大事に企業から選抜を受けていないような連中だ。相手として足りるかどうかは疑問ではあるがな」
伯爵の口から呼気が断続的に吐き出される。笑っているらしい。
「そんなところだ。受ける気があるならこのまま残ってくれ。そうでなければ、帰ってかまわん。まあ、一人も残らないというのも考え物だが、あのアスピナが関ると聞いて気分の悪い者もいるだろう。むしろ民間よりに移ろうという者も、まあわからなくはない」
「だがよ、俺達も最終的にはあのストレイドを打倒するために動いている」
伯爵の言葉をロイがつなぐ。
「あいつは狂犬だ。理想に溺れる酔っ払いなら、俺だって別に動くつもりは無かったんだがな」
ちらりと伯爵に目を向けるロイに、本人のほうはどこ吹く風というように黙している。
「手ひどくやられたどこかのだれかさんが復讐に燃えてやがるしな、どうか手を貸してもらいたい」
頭を下げるロイに、一同がどよめく。
アスピナ機関へ感情。得体の知れない男からの依頼。偉大な男からの嘆願。
すぐに席を立ったものも居たが、まだ選択の余裕はあるらしい。
さて、席を立つべきか、残るべきか。


>>ミッションを選択してください
あなたは企業、ORCA、Unknownの三つの勢力から依頼を打診されています。
どの勢力の依頼を受けるのも自由です。
選択したミッションが、小説内容の主軸となっていきます。
難易度では企業連がEASY、ORCAがNORMAL、UnknownがHARDとなっております。
難易度が高いほど機体チューニングと事前の作戦情報開示がシビアになっていきます。
もちろん難易度が高いほどストーリーにおいて重要なフラグを回収できることは言うまでもありません。
でも見たいキャラクターの勢力を応援するなどの気軽さでも大丈夫なので、そう深く考えなくてもOKです。


>>機体脚部を設定してください
ネクスト全体の特徴を決定する脚部の形状を選択してください。
脚部のステータスはそれぞれ
最高速度=最 ミッション中の目標への到達速度に関係します 広いマップや目標地点への時間内到達ミッションで重要になります
クイックブースト=ク 戦闘中の回避行動に関係します リンクスやAFとの戦闘時に特に重要になります
上下動=縦 戦闘中の回避行動に関係します リンクスやAFとの戦闘時に特に重要になります
旋回=旋 戦闘中の索敵に関係します 多数の敵と戦闘するとき、近接戦闘を行うときに重要になります


以上のパラメータのバランスを見て、ミッションに最適な脚部を選択してください


中量二脚 最:2 ク:3 縦:3 旋:2 全ての戦闘能力に+1
軽量二脚 最:3 ク:5 縦:1 旋:1 近接命中に補正+4
重量二脚 最:1 ク:2 縦:2 旋:2 装甲値に補正+3
逆関節  最:2 ク:2 縦:5 旋:1 回避に補正+2
四脚   最:2 ク:3 縦:1 旋:4 狙撃命中に補正+3
タンク  最:1 ク:1 縦:1 旋:3 装甲値に補正+5

>>戦闘パラメータを振り分けてください
各種戦闘能力値にFRSメモリの値を振り分けてください。
能力地はそれぞれ
近接 近距離での戦闘力です
狙撃 遠距離での戦闘力です
回避 戦闘中の回避行動に補正がかかります
命中 戦闘中の命中率に補正がかかります
装甲 戦闘中のダメージを軽減します

以上の能力値に最低1ずつ割り振り、合計30ポイントまで使用することが出来ます。
また5ポイント使用することで脚部のパラメータのどれかに1ポイント追加することも出来ます。
なおポイントを残すことでの特典はありませんので、使い切りましょう。


>>戦闘スタイルの決定
戦闘中の行動について、『近接』か『中距離』か『遠距離』かを選択してください。
近接は相手に積極的に近づいていきます。中距離は相手との適切な距離感を保ち、距離に合わせて攻撃方法を使い分けます。遠距離は相手と離れて回避に専念しつつ、引き撃ちを続けるスタイルです。
敵にもこれらのスタイルがあり、たとえば最高速度の遅い遠距離スタイルの敵に対し、最高速の早い近接スタイルで追いついて攻撃を加えるなど、パラメータとの相性もありますので、慎重に選択してください。


以上が選択する要素です。
小説に参加する際のテンプレートを用意しましたので、こちらをコピーして入力の補助にしてください。


リンクス名:
ネクスト名:
脚部形状:
パラメータ
近:
狙:
命:
回:
装:
脚部プラス要素
最:
ク:
縦:
旋:
戦闘スタイル:
特筆:


特筆にはキャラクター設定や装備武装などを書いてください。
大まかに分かれば大丈夫なので、凝りすぎて時間をかけすぎないように(笑)


それでは皆様の参加をお待ちしております。